YAPC::Asia Tokyo 2012 に行ってきた

東京大学で開催された、YAPC::Asia Tokyo 2012 に行ってきた。個人的には今回で5回目の参加。これだけ継続して参加している理由はなんだろうとふと考えたが、結局のところは Perl が好き。そして Perl のコミュニティが好きだという、極めてオーソドックスだけど、確固たるものがあると再認識できた。

聞いたセッションの詳しい内容は、スライド等にまかせて簡単な感想や覚書でも。

What Does Your Code Smell Like? | Larry Wallさん

英語はよく分からなかったけど、ライブコーディングで Perl5 のコードを Perl6 に書き換える内容だった。
sub に引数が書けたり、色々省略出来たりで良い感じ。覚えないといけないことは多そうだけど、その価値はすごくありそう。

あと、コードを直す速さにびっくりした。vi恐るべし。

Web::Security beyond HTML5 | Yosuke HASEGAWAさん

Webアプリケーションにおけるセキュリティのセッション。

Ajax脆弱性はブラウザ起因のものが多い。Android の古いのとか IE とか IE とか。古いブラウザは直らないしサーバ側で対応しましょう。

Nana/Tora - Perl5 から見える未来。Perl5 と共にあゆむ Perl6 ではないプログラミング言語、それは。 | Tokuhiro Matsunoさん

現在の Perl5 の問題点に対してどの様な改善点があるのかという内容。

印象的だったのは、npm を中心にみんなが好きな言語を使おう。

Perl Ocean - XMPP based realtime communication framework suite | KOMORI Kazukiさん

XMPP プロトコルにおけるリアルタイムコミュニケーションフレームワークスイートのセッション。
同時接続数やプロセスブロックの問題点の解決する方法として、gearmand を使ったりしている。

Perl でファントムする! | motemenさん

Perl から PhantomJS を呼び出すことが出来るモジュールの紹介。
幽霊の名前にしないといけない空気に屈した。というのが印象的。

続・Mobage を支える技術 | Yuji Shimadaさん

"Mobage を支える技術"でカバー出来なかった内容のセッション。

Mobage で利用している Worker のシグナル処理を Demo を交えて解説。失敗例成功例の説明がわかりやすかった。

"die する!!" は耳に残った方も多いんじゃないでしょうか。

位置情報系処理のお話 a.k.a 続・自文書抽出日本的住所 | Kazuhiro Osawaさん

GeoHash 等の位置情報に関する内容。

僕個人としても、GPS やら GeoHash を勉強したことがあるし、ものすごく興味深いセッション。
住所を正規化するための正規表現は凄かった。

北陸と熊本の住所が難しいというのが印象的。

平均レスポンスタイム50msをPerlで捌く中規模サービスの実装/運用 | Tatsuro Hisamoriさん

広告枠の現物取引を実現するための枠組みについての内容。

一般的なLAMP構成で、"古典的でも地道にやる"という言葉が印象的。

Perlアプリケーションのベンチマークとプロファイリング | Shunichiro Fujiwaraさん

チューニングをするに際して、ベンチマークやプロファイリングで問題点を見つけて解決しようという内容。

Benchmark / Devel::NYTProf / Parallel::Benchmark を使ってのパフォーマンス計測や負荷試験の説明がわかりやすかった。

「新しい」を生み出すためのWebアプリ開発とその周辺
 | Yusuke Wadaさん

過去のWebアプリケーションで他の環境で動作しなくなった経験を生かした、WAF 選定基準は非常に説得力があるものだった。

Padre - The Perl IDE for Normal People | Adam Kennedyさん

英語はよく分からなかったけど、初心者向けの優しいIDE開発についての内容。

10 more things to be ripped off | Tatsuhiko Miyagawaさん

他の言語のいい所を Perl で使いやすい様に移植しよう。
他の言語の素晴らしい仕組みを紹介して、それを作ってみてはという提案も印象的でした。

Perlハッカーは息をするようにCPANモジュールを書く。 | Daisuke Muraseさん

CPAN モジュールのドキュメントに、そのモジュールへの熱い思いを書いて欲しい!というのが僕もそうだと思いましたし、そうでありたいと強く感じた。

ウェブアプリケーション開発の現状・課題とJSX | Kazuho Okuさん

トレンドの移り変わりや JSX の設計思想等のセッション。
個人的には、JavaScript だと class 定義をするにも色んなやり方があって、いわゆるベストプラクティスもわかりにくい。JSX の class 定義はスマートで分かりやすい。今後に大いに期待したいです。

Performance Profiling with Devel::NYTProf | Tim Bunceさん

英語は相変わらず分かんないけど、Devel::NYTProf まじですごい便利というのはスライドから伝わってきた。

KCachegrind がすごく便利そうで、すぐにでも導入してみたいです、

How Perl Changed My Life | Gosuke Miyashitaさん

今年の YAPC の クロージングキーノート。

Perl に関わりその中で学んだことや得たことの話。
エンジニアの評価制度をオープンにした話が個人的には印象的でした。


僕自身、Perl に出会ったのは 2004年。その時は Webサイトを作るのに必要だから覚えたというのがきっかけだった。
Perl が好きという感情に変わったのは、今まで Java とか C++ で書いてたちょっとしたツールを、Perl ですごくスマートに書けた時。気がついたら Perl の虜になってた。そして YAPC という素晴らしいイベントにも参加するようになってた。僕一人の力はそんなに大きくないかもしれないけど、Perl に恩返ししていきたいと強く感じてます。

終演後

FacebookTwitter で交流があった、[twitter:@nekokak] さんとお会いして話をする機会があった。後片付け等があるみたいで、短い時間しか話は出来なかったけど、Teng や Sub::Args を利用させて頂いている僕としては本当に嬉しかった。本当にありがとうございました!

最後に

前夜祭には参加出来なかったけど、2日通して参加できた。1年ぶりに前職の同僚とも再会して、技術談義も盛り上がったりしたし、最高に楽しい2日間だった。来年は LT やってみたいなぁと感じている今日この頃です!